成年後見制度が大きく変わります
いよいよ本格的な夏の到来を感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
認知症や知的障害で判断能力が十分でない人をサポートする成年後見制度が、平成12年4月の制度開始以来、実に26年ぶりに抜本的に大改正されました。高齢化の進展や本人の自己決定権を重視する考え方を反映し、本人の「意思」を最優先とする制度へ転換したことが大きな特徴です。また、必要な支援が終われば制度の利用を終了できる「終われる成年後見制度」となり、現代のニーズに合った柔軟な仕組みへと見直されました。
成年後見制度は、本人の自己決定を尊重しながら「必要なときに、必要な範囲で」
現行の成年後見制度では、当事者の判断能力の程度によって「後見」「保佐」「補助」の3つの類型に振り分けられ、支援内容はほぼ画一的に決められていました。
改正民法では、この3つの制度を廃止し、「補助」の制度として、支援者(補助人)の支援内容(代理権など)を、本人の能力や希望に応じて「必要な範囲で」家庭裁判所が個別に設定するという新しい仕組みが創設されました。本人の自己決定権を尊重するいわばオーダーメイド式であり、例えば「遺産分割協議は任せるが、預貯金管理は本人が行う」というように、一人ひとりの状況やライフスタイルに合わせた柔軟な支援が可能となります。
また、現在は一度成年後見人が選任されると、判断能力が回復しない限り利用をやめることができず、費用負担の点なども課題とされていました。今回、支援の必要がなくなった時は、制度の利用を終了する仕組みが新たに設けられ、事実上の終身制から「終われる後見制度」へと大きく見直されています。
令和10年頃から利用開始予定
今回の改正は、公布日(令和8年6月24日)に施行されるわけではありません。具体的な施行日や運用方法は、今後、政令等で定められ、令和10年頃から利用可能となる見込みです。成年後見制度の利用を検討している方は、最新の情報に注目しながら、必要に応じて私たち司法書士へどうぞお気軽にご相談ください。


















