ご存じですか?所有不動産記録証明制度
これまで登記記録は土地や建物ごとで作成されており、「特定の人が、どの不動産を所有しているか」を一覧で確認する仕組みがありませんでした。そのため、不動産を調べるときは、聴き取りや登記記録などの情報から調査していく必要があり、不動産の所有者(登記名義人)が死亡している場合、所有する不動産を相続人が把握しきれずに見逃され、そのまま放置されてしまうというリスクがありました。
こうした課題を解消するため、令和8年2月2日から「所有不動産登記記録証明制度」が始まりました。 相続登記の漏れを減らすことで、令和6年4月1日からの相続登記の義務化と併せて、所有者不明不動産の減少に寄与することが期待されます。
この制度を利用できるのは、所有権の登記名義人、その相続人その他一般承継人(法人含む)で、請求先は、全国の法務局(支局・出張所を含む)です。
請求には、所有不動産記録証明交付請求書及び必要書類を提出すると、全国の所有する不動産をリスト化した証明書(所有不動産登記記録証明書といいます)の交付を受けることができます。
なお、手数料は、検索条件1件につき、書面請求で1通1,600円、オンライン請求・郵送交付で1,500円、オンライン請求・窓口交付で1,470円となっています(令和8年9月15日現在)。
もっとも、この制度は誰でも自由に他人の不動産を検索できるものではありません。対象となるのは、本人が所有する不動産、相続人その他の一般承継人が請求する場合には、被相続人など被承継人が所有していた不動産に限られています。
また、氏名や住所による検索を行うため、同姓同名の別人の不動産が抽出されたり、住所変更等によって検索条件と一致しない不動産が表示されなかったりする場合があります。そのため、取得した証明書が必ずしも完全な一覧となるわけではない点には注意が必要です。
所有不動産記録証明書制度の請求は、代理人による請求もできます。例えば、相続登記を司法書士に依頼する場合に、被相続人の不動産をすべて把握できているか不安がある場合には、併せてご依頼してみてはいかがでしょうか。


















